解答回数に制限のある場合の達成式項目反応モデルの検討
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概要
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多肢選択式項目からなるテストで,正答できるまで解答を続けるという達成式項目反応モデル(廣瀬1999)をより多くの機会に適用できるようにするため,解答回数に制限のある場合について検討した.四肢選択項目,10,000件のシミュレーション・データを例に,完全に正答に達するまで解答する場合と,2回まで解答する場合の被験者パラメタの推定精度を比較した.その結果,解答回数に制限のある場合の推定値は,完全に正答に達するまで解答する場合の推定値と0.9以上の相関があり,誤差の増加も効果比にして6%程度で,近似として十分役立つことが確かめられた.また,1回限りの解答(単答式)情報を利用した名義反応モデルや2-パラメタ・ロジスティック(2PL)モデルによる推定値,古典的採点法で正答数から導かれる得点とも比較の結果,それらの値より推定精度が高く,解答回数が制限されても達成式解答法が優位であることが確認された.
- 2000-06-20
著者
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