西南日本内帯ジュラ紀付加複合体の広域対比(ジュラ紀付加体の地域地質と広域対比)(ジュラ紀付加体の起源と形成過程)
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概要
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西南日本内帯のジュラ紀付加複合体(丹波-美濃-足尾テレーン)は, 東西延長1,000km以上, 南北幅約150kmに及ぶ広い範囲に露出している.最近の約20年間に公表された文献を編集・総括することで, 以下の特徴を明らかにした.(i)各地域でのジュラ紀付加複合体は, 岩相組合せ・堆積年代・地質構造の特徴に基づいて, 複数の構造層序単元(コンプレックス)に区分される.(ii)これらのコンプレックスは上述した記載的特徴の類似性から, α型〜ζ型に分類できる.(iii)それぞれの型のコンプレックスは, その固有の海洋プレート層序を持っている.(iv)それぞれのコンプレックスの分布には, 規則性がある.(v)ジュラ紀付加複合体はさらに, 整然相・破断相・混在相に分類できる.(vi)α1型・β1型・β2型のコンプレックスは整然相を主体とし, その他の型のコンプレックスでは混在相が卓越している.これらの特徴から, 付加作用が起こる位置と, 整然相/混在相の割合や付加された粗粒砕屑物の量が, 時代の経過とともに変化したことが読み取れる.
- 日本地質学会の論文
- 2000-01-28
著者
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