大気圧変動により引き起こされる地下空気の水平2次元流動に関する計算法
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概要
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日本列島の洪積台地では, 表層の難透気層と下位の地下水面に挟まれた地層が透気層となり, 地下空気が水平方向に流動している可能性が高い.本論文では, このような透気層を深さ方向に平均化して均一な長方形の多孔質媒体で近似し、地下空気が水平2次元流動する条件において, 三角関数で表された大気圧変動により引き起こされる地下空気圧変動の解析解を求めた.この解を用いた検討から, 長方形内の地下空気は, 概略的には最も近い境界上の点に向かって1次元流動(往復運動)とみなすことができ, 圧力変動伝播経路の最大長は, 長方形の短辺長の1/2となることが示された.次に, 複雑な形状の透気層における地下空気圧変動を計算する方法として, 有限要素法による計算法を示した.また, 計算に必要なメモリーを減らすため, いくつかの長方形が接合している多角形を小さな多角形に切断し, より少ない節点数のメッシュを作成して有限要素法を適用する方法を示した.
- 2005-03-15