有歯顎作業模型の再現性に関する三次元的研究 : 印象材の相違による影響の法線方向誤差からの検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
各種印象材を用いて有歯顎樹脂模型より作製された作業模型の再現性について, 三次元座標測定法を応用し, 歯列および顎堤の変位を三次元的にとらえることを試みた.とくに, 本研究では, 印象材の相違による影響を形状測定より得られた法線方向誤差から検討を行なった.その結果, アルジネート印象から得られた作業模型においては, 上下顎前歯部と下顎の臼歯部で変形が認められた.また, 縮重合型シリコーンラバー印象から得られた作業模型においては, 上顎は前歯部ではやや下方へ変位したが, 再現性が最も高かった.下顎は, 大臼歯部における変形が大きかった.さらに, 付加重合型シリコーンラバー印象から得られた作業模型においては, 上下顎ともに, 最も大きな変形が認められた.そして, 有歯顎模型の再現性を評価する方法として, 形状測定から得られた法線方向誤差の成績が有効であった.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1988-05-25
著者
関連論文
- 寒天・アルジネート連合印象法に関する研究 : 寒天ゲル化後アルジネート圧接法の接合強さについて
- 寒天印象材の寸法変化
- 歯科用印象材の印象圧に関する研究 : 第2報 アルジネート印象材の印象圧について
- ゴム質印象材の寸法変化 : 第1報 無加圧直接法による市販製品の重合収縮および熱収縮の測定
- 有歯顎作業模型の再現性に関する三次元的研究 : 印象材の相違による影響の法線方向誤差からの検討
- ゴム質印象材の寸法変化 : 第2報 シリンジ材の口腔温硬化後における総合収縮