光重合型ボンディング剤の象牙質への接着性に関する研究 : BisGMA-2HEMA系ボンディング剤の接着性
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概要
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光重合がボンディング剤の接着性におよぼす影響を検討するために, 37wt%リン酸(PA), 10wt%クエン酸(CA), 10wt%マレイン酸(MA), 10wt%クエン酸-3wt%塩化第二鉄(10-3)および0.5M EDTA・2Na(EDTA)水溶液で処理した象牙質への光重合型ボンディング剤(BisGMA:2HEMA=50:50wt%)の接着力を調べた.光重合型ボンディング剤の10-3処理象牙質への接着力は他の処理剤で処理した場合に比べ有意に高い値を示した.SEM観察からCA, MAおよび10-3処理象牙質の接着界面には厚さ約1〜2μmの耐酸性層が象牙質中に認められた.EPMA分析により, この耐酸性層内にCa, PおよびBrの三元素の存在が確認された.10-3処理象牙質の場合, 酸処理象牙質表面と接着試験後の象牙質表面のヌープ硬さの差が最も大きかったことから, 接着力は耐酸性層の物性に大きく依存していることが明かとなった.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1989-11-25
著者
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