PMMA系義歯床用材料の改良に関する研究 : 熱可塑性エラストマーが動的粘弾性および耐衝撃性に及ぼす影響
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概要
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2種類の熱可塑性エラストマー(シンジオタクティック1, 2ポリブタジエン(BR), スチレン-イソプレン-スチレン(SIS)ブロックコポリマー)をそれぞれPMMAに機械的にポリブレンドして粉末を作製した.次に, 粉液重合法で重合体を作製し, 動的粘弾性(G'& η'), 熱膨張率, 吸水率, 残留モノマー, 衝動強さおよび曲げ強さを測定した.エラストマーのブレンドによりG'(動的ずり弾性率)は, 温室から100℃範囲内ではPMMAのそれに比べて26%低下した, η'(動的粘性係数)はエラストマーの添加によって, 30.8%小さくなった.両材料の熱膨張量は, 空気中ではPMMAのそれに比べて小さくなるものの, 水中ではPMMAの熱膨張率と等しくなった.吸水量, 残留モノマー(MMA)はエラストマーの添加で増加した.また, エラストマーの添加で, 曲げ強さ, ひずみエネルギーも増加し, 衝撃強さは大幅に改善された.
- 1998-03-25