二段階式電解液中放電処理によりチタン上へハイドロキシアパタイトを薄膜コーティングできる
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概要
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チタン(Ti)板上への, ハイドロキシアパタイト(HAP)薄膜コーティングを目的とし, 電解液中放電処理を利用し, Tiを陽極, 白金を陰極に設置し, 両極間に電圧を印加し, 次いで極性を反転しTiを陰極に設置し, Ti上に電解液成分のコーティングを行った.陽極酸化処理面とコーティング面をX線回折分析(XRD), フーリエ変換赤外線分光分析(FT-IR), 蛍光X線分析(XRF), X線マイクロアナリシス(XMA)などで分析することにより, 陽極処理面は非晶質のリン酸カルシウム相およびリン酸チタンカルシウム相を含み, これらがコーティング面のHAPコーティング膜合成に関与していることが示唆された.また, コーティング膜は厚さ5〜10μmでTi母材と密着性が強固であることが明らかになった.コーティング膜はpH5.0に調整された0.9%NaCl水溶液中に浸漬28日後も比較的安定であった. 以上の結果より, 本法で処理したTi板は骨内インプラント材料への応用が可能であると考えられた.
- 日本歯科理工学会の論文
- 2001-01-25
著者
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