チタン鋳造床作製モデルと臨床要因 : 鋳型温度とスプルー条件
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概要
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前回報告したチタン鋳造床作製技法を評価するための実験モデルに,二種の臨床要因をさらに検討を加えた.鋳造機とこれに推奨されている埋没材の組み合わせを鋳造システムと呼ぶことにし,実験1では二室構造鋳造機を用いる鋳造システムによる鋳型温度の影響,実験2では一室構造鋳造機を用いる鋳造システムによるスプルー条件の影響を検討した.既製の鋳造システムに第三の埋没材を導入することの影響も検討した.完全に鋳造されたモデルパターンの保持孔の数により鋳造の成功率を算出した.メーカー指定の高温鋳型(620℃)では完全な成功率を得たが,任意に選出した中温(350℃)と低温(100℃以下)では成功率は低下した.中温と低温では有意な差がなく,これは第三の埋没材でも同様であった.コバルトクロム床で一般的な4 mm直径のスプルーよりも大きなものが有利であろうという仮定が一室構造鋳造機システムで証明されたが,臨床で使用するような長いスプルー(26 mm)と短いスプルー(5 mm)との間には有意な差がみられなかった.第三の埋没材では4 mmの直径でも高い成功率が得られ,鋳造機の作動原理と埋没材の組み合わせを考慮することの必要性が示唆された.
- 日本歯科理工学会の論文
- 1995-12-25
著者
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Mori Toshiko
Biomaterials Research Unit Faculty Of Dentistry The University Of Sydney
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VIDOVIC Yvonne
Biomaterials Research Unit, Faculty of Dentistry, The University of Sydney
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CHUNG Hyunn-Gon
Biomaterials Research Unit, Faculty of Dentistry, The University of Sydney
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Vidovic Yvonne
Biomaterials Research Unit Faculty Of Dentistry The University Of Sydney
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Chung Hyunn-gon
Biomaterials Research Unit Faculty Of Dentistry The University Of Sydney
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