多孔性Zr-Tiインプラントへの骨の成長侵入と軟組織の反応
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概要
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多孔性Zr-Ti合金がインプラント材として十分な機械的性質をもつことを先に報告した。ここでは3種の粒子径を多孔材(250-300μm, 350-420μm,500-590μm)を家兎の大腿骨に埋入し骨の成長侵入について検討した。埋入後,2週,4週,8週,12週で屠殺し試料を含む大腿骨を摘出し押出し試験および組織観察を行った。骨の成長侵入は2週から,4週にかけてかなり上昇し,4週以降緩やかな上昇がみられた。押出し強さも同様な傾向が見られた。粒子径の大きなものほど押出し強さは高く,27MPaぐらいの高い値を示した(4週以降)。Zr-Ti多孔材と骨は大部分直接接しており生体親和性はきわめて良好であると思われた。 また軟組織との反応において中実体ではZr-Ti合金はアパタイトやチタンとあまり差異がみられなかった。多孔材では上皮が多孔材部を完全におおうように治癒した場合に結合組織が入り強固な結合が得られた。
- 日本歯科理工学会の論文
- 1987-12-25
著者
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