フローインジェクション分析法によるアンモニアとホルムアルデヒドの定量(<特集>流れを利用する新しい分析技術)
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概要
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アンモニアとホルムアルデヒドをほとんど同じマニホールドで分析可能なフローインジェクション分析法(FIA)を確立した.すなわち, モノクロラミンと1-ナフトールの反応に基づくアンモニアのFIAを最適化し, 更にアンモニアとホルムアルデヒドが反応してヘキサメチレンテトラミンを生成する反応と組み合わせて間接的にホルムアルデヒドを定量した.アンモニアについては少なくとも0〜2μg ml^<-1>の範囲で検量線は直線となり, 2μg ml^<-1>における相対標準偏差は0.12% (n=3), 検出限界は15 ng ml^<-1>であった.ホルムアルデヒドについては, 検量線は負の傾きを持ち, 0〜1μg ml^<-1>の範囲で直線となった.また, 1μg ml^<-1>における相対標準偏差は0.79% (n=3), 検出限界は13 ng ml^<-1>であった.1試料の分析に要する時間は, アンモニアでは8分8秒, ホルムアルデヒドでは14分50秒であり, いずれの場合も約5分30秒間隔で試料を注入することが可能であった.この方法を, 空気中ホルムアルデヒドの除去法の検討に応用した.
- 2005-12-05
著者
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大関 邦夫
弘前大学理学部化学科
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糠塚 いそし
弘前大学理工学部
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大関 邦夫
弘前大学理工学部
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糠塚 いそし
弘前大学理工学部物質理工学科
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佐々木 葉吏子
弘前大学理工学部物質理工学科
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大黒谷 亜希
弘前大学理工学部物質理工学科
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