Family System Testによる日本の家族について : Gehringの評価基準による「親密さ」と設問内容の比較
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概要
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人間の発達には個人の発達と家族の発達がある.青年期の個人の発達課題はアイデンティの確立,そして家族の発達では家からの巣立ちである.これまで大学生を対象にこのFASTを実施し,Gehringの評価基準で親密さが低いと分類されても,被験者によってFASTの家族の人形の配置への意味づけが異なるように感じられた.そこで本研究ではFASTの分類と半構造化された設問の内容を比較することを目的とした.その結果,「親密さ」が「低」と設問の内容が「否定的」な場合,被験者は家族に問題があるとするだけでなく,被験者自身も家族と距離を置き,さらに自己を否定的に捉えているなどの問題が目立ち,家族と自己の両方に問題を抱えているようであった.「親密さ」が「低」で設問の内容が「両価的」では希薄な父親の存在,家庭をあまり顧みない父親が語られ,対して母親は肯定的に語られるという両親に対する両価性が多く認められた.また,「親密さ」の「低」と設問の内容については家族の発達的視点もあるが,個人の発達,特に性差も考えられ,親への依存性との関連があるように思われる.本研究で「親密さ」の「低」に対する意味づけが多様であったことから,今後,検討が必要とされるであろう.また本研究で得られた家族認知の結果の妥当性,信頼性には疑問が残る.そのため今後これらを検討する必要もあるように思う.
- 2003-03-25
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