楽器音を対象とした音源同定 : 音高による音色変化を考慮する識別手法の検討
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概要
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本稿では,音源同定のための音高による音色変化の表現方法として,F0依存多次元正規分布を提案する.我々は,これまでに音高による音色変化を適切に扱うことの必要性を指摘し,特徴変動を基本周波数の関数として近似する手法を提案した.しかし,識別関数は木下らの類似度に限られ,他の識別手法に応用することはできなかった.本稿では,より一般的に音高による音色変化をとらえるため,音色空間上で各クラスのパターンが,平均が音高によって変化する多次元正規分布に従うと仮定する.そして,この分布のパラメータの推定法を提案し,識別関数をベイズ決定規則から定式化する.提案手法を実装・実験した結果,通常の多次元正規分布を仮定した場合に比べ,個々の楽器レベルで平均16.48%,カテゴリーレベルで平均20.67%の認識誤りを削減することができた.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2002-07-07
著者
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