心血管ゲノム医学の最前線(6. インフォマティクスを利用した心血管ゲノム医科学)(<特集>第68回日本循環器学会学術集会)
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概要
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心血管疾患は日本人の死因第2位を占め,その病態の終末像は心不全であることから,1980年代後半より慢性心不全の新しい治療法の開発が精力的に行われた.しかしながら,現在の先端高度医療をもってしても内科的治療には限界があり,最終的には心臓移植に頼るほかないのが現状である.国立循環器病センターに登録された移植待機患者の3年生存率は50%であり,心不全の発症予防および進行予防の開発が医学的にも社会的にも急務となっている.このような現状から,新しい不全治療薬の開発が必至であり,心不全治療に対する新しいターゲットを探し出す必要がある.近年.DNAマイクロアレイに代表される遺伝子解析法技術の急速な発展に伴い,未知遺伝子を含む種々の遺伝子発現レベルを同時に解析することが可能になっている.このDNAマイクロアレイによる遺伝子研究は,従来は基礎的研究者を中心に行われてきたが,近年は臨床研究者が容易に遺伝子研究を行える環境が整いつつあり,数多くの臨床分野でDNAマイクロアレイを用いた研究がなされている.本稿においては,DNAマイクロアレイを中心とした不全心筋の遺伝子発現レベルの解析から,心不全原因遺伝子および心不全修飾遺伝子の探索の試みについて概説したい.
- 2004-09-28
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