C-13 NMRによる低密度ポリエチレンの分岐種の帰属
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概要
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英国RAPRA製低密度ポリエチレン(LDPE)につき,25MHzで1,2,4-トリクロロベンゼンを溶媒とし,25w/v%の濃度で,120℃で^<13>C NMRスペクトルを測定した.90°パルスを用い40秒間隔で4320回の積算を行った結果,主鎖メチレン基による強いシグナルの外33個のピークが認められた.このスペクトルについてLDPE中の分岐種として従来から報告されているエチル,ブチル,アミル,ヘキシル+などの孤立型分岐種の帰属を行った外,double back-biting機構により生成すると考えられている1,3-エチル対,5-エチル-ヘキシル,4官能ブチル,4官能ブチル-エチルなど4種の複合型分岐種の帰属を試みた.これら8種の分岐種の帰属に際し,^<13>C NMR化学シフトの加成則4種を適用したが,これによるシフト値の算出に有効に寄与する必要にして十分な炭素原子のすべてを考慮し,実測値と最もよく整合がとれるようにした.Grant-Paul,Lindeman-Adams(LA),Randall及び山本の4種の加成則の適否を検討した結果,LAと山本の式が4級炭素のある場合に使用可能で両式による帰属に大差はないが,未帰属ピーク数は前者が若干少なかった.結論としてほとんどのピークにつき,上記8種の分岐種炭素の帰属を行うことができたので,従来の孤立分岐の外に4種の複合型分岐の存在が認められた.
- 1980-11-05
著者
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