高速ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる鉄(III)の選択的微量定量法

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概要

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金属イオンはキレートを形成すると分子量が増大する.これを利用して高速ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による鉄(III)の微量定量法を確立した.すなわち,鉄(III)の4N塩酸溶液をメチルイソブチルケトンで塩素錯体として抽出し,ジベンゾイルメタン及びプロピルアミンを加えて鉄(III)-ジベンゾイルメタンキレートとした後テトラヒドロフランを移動相としてGPCを行い,254nmで検出する方法である.これにより検液1.0ml中(0.1〜9.0)μgの鉄(III)が定量される.鉄(III)以外の19種の金属イオンのうち,アンチモン(III)及びスズ(II)以外のものは全く影響を与えなかった.又,再現性も極めて高いので本法は混合物中の鉄(III)の微量定量法として有用と思われる.
社団法人日本分析化学会の論文
1978-01-05

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