チオナリド担持シリカゲルによる水中超微量のアンチモンの濃縮分離/水素化物発生原子吸光法(<特集>超微量分析のための前処理と予備濃縮)
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概要
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天然水中の超微量Sbの濃度を正確に定量するには,予備濃縮が必要である.チオナリドをシリカゲルに担持させた金属捕集剤(チオナリド/SG)を調製し,バッチ法及びカラム法により,Sb(III)の捕集条件を検討した.このものの捕集容量は562μg Sb(III) g^<-1>であり,Sb(III)は,2mol dm^<-3>塩酸又は硝酸酸性からpH3の範囲で定量的に捕集され,0.6mol dm^<-3>塩酸溶液からは,2cm min^<-1>の流量でカラムに捕集された.Sbは6mol dm^<-3>塩酸15〜20cm^3で完全に溶離され,この溶出液をそのまま直接に水素化物発生AASに供することによって,Sbを正確に定量することができた.0.5〜10μg Sb dm^<-3>の範囲で検量線は直線となり,水素化物発生/AASの検出限界濃度は0.4μg Sb dm^<-3>,相対標準偏差(n=5〜7)は1.4%であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1987-11-05
著者
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