2-テノイルトリフルオロアセトン-1, 10-フェナントロリンミセル系によるサマリウム,ユウロピウムの蛍光定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本報はTween20,40,60,80などのTween系及びTriton X-100などの非イオン界面活性剤共存下,2-テノイルトリフルオロアセトン(TTA)及び1,10-フェナントロリン(phen)によるサマリウム,ユウロピウムの蛍光分析法を詳しく検討し,更にTTA-phen-Tween20系を希土類鉱物並びに希土類混合塩化物などの実試料に応用し,よい結果が得られた.抽出系と比較し,ミセル化した三元錯体の最適pHは酸性側(pH5.3〜5.5)に移り,水溶性が増大しただけではなく,その蛍光強度も水溶液より約6倍増感し,安定性も増大した.又,共存イオンによる蛍光消光作用も減少し,特にEu^<3+>の2万倍量に当たる0.1MのCa^<2+>の共存でも,10ppbのEu^<3+>の回収率は90%以上であった.本法の操作は簡易,迅速で,かつ感度は高く,希土類鉱物,酸化物,岩石,鉱物などの試料中の微量サマリウム,ユウロピウムの同時定量に応用でき,抽出系より利点が多い.
- 1986-07-05
著者
関連論文
- 2-テノイルトリフルオロアセトン-1, 10-フェナントロリンミセル系によるサマリウム,ユウロピウムの蛍光定量
- サリチル酸誘導体-EDTA系によるテルビウム,ジスプロシウムの蛍光定量
- テルビウム-ジカルボン酸錯体の蛍光特性とその蛍光分析への応用