熱分解-イオン交換クロマトグラフィーによる塩化ビニル-ビニルエステル共重合体中のビニルエステルの定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
試料0.1〜0.5gを窒素気流中で熱分解し,離脱した酢酸又はプロピオン酸を蒸留水に吸収した後,定容とし,この溶液中の酢酸又はプロピオン酸をイオン交換クロマトグラフィーにより分離定量する方法について検討した.熱分解は390℃,20分,カラムに東洋曹達工業製TSKgel SCXを用い,0.1Mリン酸水溶液を溶離液とし,波長210nmのUV検出器で検出した.本法の定量下限は,酢酸ビニル(VAc)0.03%,プロピオン酸ビニル(VPr)0.05%であり,相対標準偏差はVAc1.4%,VPr2.2%と定量性は良好であった.又,残留モノマー量の同時定量あるいはVAc及びVPrなどを成分として含むその他の共重合体についても測定可能であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1986-05-05