黒鉛炉原子吸光法によるタリウムの定量における塩化物干渉の除去
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概要
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黒鉛炉AASによるタリウムの定量に対する共存塩化物の干渉及びその抑制法について検討した.試料溶液及び乾燥・灰化過程でのタリウムと塩化物の相互作用に着目し,種々の条件下で塩化物干渉を調べた.その結果塩化タリウム(I)の生成が塩化物干渉の要因の一つであることが判明した.この干渉の抑制法としてはEDTAアンモニウム塩の添加が有効であった.これは測定元素及び共存陽イオンに対してEDTAがマスキング剤として作用すると共に塩化物が揮発性のアンモニウム塩として乾燥・灰化過程で炉から容易に除去されるからである.この方法では金属塩化物の許容共存量は0.1M硝酸溶液の場合に比べ約400倍増加した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1986-11-05
著者
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