金属錯体の液体クロマトグラフィー
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概要
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著者らがこれまで進めてきた金属錯体のLCに関する仕事で得られた知見を概説する.主な内容は二部に大別され,前半においてはβ-ジケトン金属錯体のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)に焦点を当て,GPCの分配係数,β-ジケトン金属錯体の分配係数とアルカンの分配係数との比較,溶媒とゲルとの相互作用の反映としての膨潤度,実際のGPCの分配係数を説明するための分配モデルの導入とその妥当性の確認,ゲルの違いや溶媒と溶質の相互作用の影響などについて触れる.後半においては,ポルフィリン金属錯体の液体クロマトグラフ挙動に焦点を当てる.固定相の違いによる保持の特性,錯体の保持に及ぼす中心金属,ポルフィリンの化学構造,及び化学結合型シリカゲル上の残存シラノールの影響,錯体の保持と溶解度の関連性について述べ,ポルフィリン金属錯体の相互分離にも触れる.以上のほか,複雑な試料中に含まれる微量金属成分の存在状態での分別定量へのLCの適用の試みも紹介する.
- 1986-11-05
著者
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