10-(2-ベンゾオキサゾリルアゾ)-9-フェナントロールと界面活性剤を用いる銅の吸光光度定量
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概要
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10-(2-ベンゾオキサゾリルアゾ)-9-フェナントロ-ル(BOAP)は銅と反応し,水に難溶性のキレートを生成する.そのキレート及びBOAPを非イオン性界面活性剤で可溶化し,銅を吸光光度定量するための最適条件,妨害イオン及びその対策を検討した.銅錯体の吸収極大は542nmに認められ,発色時のpHが5から7の範囲で一定の吸光度を示した.検量線は20μg/25mlまではベールの法則に従い,モル吸光係数は5.1×10^4 dm^<3> mol^<-1> cm^<-1>であった.錯体の組成はモル比法と連続変化法により銅と試薬が2:1で結合しているものと推定した.鉄やアルミニウムなどの妨害イオン対策として,pH5〜6では三リン酸ナトリウムによるマスキングが有効なことが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1986-10-05
著者
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