二塩基酸色素との会合体のサーモクロミズムを利用したキニーネの抽出吸光光度定量
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概要
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キニーネは中性付近において,ブロモフェノールブルー(BPB)やブロモクレゾールグリーン(BCG)と2:1の会合体を生成し,1,2-ジクロロエタン及びクロロホルムに抽出される.BPB-キニーネは590nmに,BCG-キニーネは550 nmに吸収極大を持つ電荷移動錯体であり,温度変化に伴って定量的サーモクロミズムを示す.温度の上昇に伴う吸光度変化の比Δ^A/Δ^t値は濃度に比例し,しかも低濃度領域のキニーネの定量が可能になった.又20℃から10℃に冷却すると吸光度が24〜28%増加し感度の増大が図れる.BPB系では(0.4〜3)×10^<-5>M,BCG系では(1.0〜5.0)×10^<-5>Mの範囲でキニーネを定量でき,相対標準偏差は2%であった.
- 1985-11-05
著者
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大野 典子
朝日大学経営学部化学教室
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大野 典子
朝日大学経営学部
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大野 典子
朝日大学教養部化学教室(旧岐阜歯科大学)
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酒井 忠雄
朝日大学教養部化学教室(旧岐阜歯科大学)
-
酒井 忠雄
朝日大学教養部化学教室
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