河川水中の油分の薄層クロマトグラフィーによる分離・比色定量
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概要
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水質汚濁防止法にある生活環境項目の水質指標の一つで,告示第64号付表5に示されるヘキサン抽出物質中に合まれる鉱物油と動植物油を薄層クロマトグラフィーによって分離し,定量する簡単な方法を報告する,抽出ヘキサソ相の一部をクpgホルムに溶解し,シリカゲルGを用いた薄層クロマトグラフィーで水飽和のクロロホルムで展開し,次いでアニスアルデヒド試薬で発色させると鉱物油はR_f=O.70〜O.77,動植物油はR_f=0.50〜0.58を示す.高級脂肪酸などの極性の高い有機物質はより小さいR_f値を示す.よって鉱物油と勣植物油を分別できる.各スポットをかきとり,硫酸-二クロム酸カリウム-硫酸銅の混合溶旅中で加熱し油分を酸化する,その際生成する当量のクロム(III)の緑色を吸光度測定することによってそれぞれの油分の量をほぼ定量的に求めることができる.測定値はそれぞれの油分の分解に要した酸化当量数(meq)として示した.定量刊朕は0.016meqである,本法を河川水の分析に適用し,そのヘキサン抽出物質について油分の割合を求め満足すべき結果を得た.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1984-10-05
著者
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