原子吸光法によるシアン化物イオンの間接定量
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
シアン化物イオンはチオ尿素-銅(I)錯体陽イオンとイオン対を生成し,メチルイソブチルケトン(MIBK)に抽出されるので,この溶媒抽出系を利用した原子吸光法によるシアン化物イオンの間接定量法を検討した.有機相/水相の容積比を5 ml/25 ml とした場合,水相中の銅濃度を3×10^<-3> M,チオ尿素濃度を1.2×10^<-2>Mに保ち,pHを3.7(酢酸-酢酸ナトリウム)に調整すればシアン化物イオンはMIBKに定量的に抽出される.検量線は(1〜25)μg/25 mlの範囲で直線を示し,5μg/25 mlのシアン化物イオンに対する10回の繰り返し実験の変動係数は1.7%であった.実試料を分析する際には,あらかじめ蒸留法によりシアン化物イオンを分離した後本法を適用した.本法を工場排水中のシアン化物イオンの定量に応用した結果,従来の吸光光度法による結果とよく一致した.
- 1983-06-05
著者
関連論文
- 活性炭による水中微量水銀の濃縮とゼーマン効果原子吸光分析
- 原子吸光法によるシアン化物イオンの間接定量
- 原子吸光法による水中の直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸塩の間接定量
- 炎光光度法による水中の陰イオン界面活性剤の間接定量
- オキシン処理活性炭による金属イオンの吸着挙動
- 高速液体クロマトグラフィーによる水中の直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸塩の迅速定量
- The Microbial Degradability of Aniline in River Water and an Attempt to Use the Level of the Biodegradability as an Indicator of Water Pollution
- 蛍光検出器を用いる高速液体クロマトグラフィーによる環境水及び工場排水中のアセトアルデヒド, アクロレイン, プロピオンアルデヒド及びクロトンアルデヒドの定量
- 飲料水中の化学物質の迅速分析法
- 電子捕獲型検出器を用いるガスクロマトグラフィーによる環境水及び工場排水中のo-,m-及びp-アミノフェノールの定量
- 福岡県の河川水の水銀濃度
- 溶出波ポーラログラフ法によるリン酸,硫酸中のアンチモンの定量