銅(II)-カルセインブルー錯体の安定度定数
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概要
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銅(II)とカルセインブルー(H_3Cb)との錯体について検討した.基底状態におけるCuHCb及びCuCb-錯体の安定度定数(K_<CuHCb>=1.60×10^<12>,K_<CuCb>=1.88×10^<14>)を,又励起状態におけるCuCb-錯体の安定度定数(K^*_<CuCb>=1.70×10^<14>)をそれぞれ電位差法及びけい光光度法により決定した.これらの安定度定数から銅(II)によるH_3Cbの理論的消光変化を求め,実測のものと比較したところ,K^*_<CuCb>から得たものが一致した.K^*_<CuCb>はK_<CuCb>と同値であったが,H_3Cbのフユノール基が励起により強い酸となることにより励起状態の条件安定度定数が増大する.キレート滴定にけい光金属指示薬として利用されるH_3Cbと銅(II)との錯平衡は基底状態のものでなく,励起状態を含めた錯平衡であった.
- 1980-01-05
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