チオオキシンによる鉛の抽出吸光光度定量
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概要
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鉛のチオオキシンキレートは有機溶媒に抽出されて黄色を呈する.この呈色を利用する鉛の吸光光度定量法を検討した.最適条体ではクロロホルム10mlで抽出することにより200μgまで,トルエン抽出では150μgまでの鉛がベールの法則に従う.モル吸光係数は1.1×10^4抽出率はクロロホルムで99%である.又,妨害元素の分離法として一度抽出した鉛をEDTA溶液で逆抽出し,他の元素をクロロホルム相に残すことにより多くの妨害イオンを除去することができた.しかしビスマス,ガリウム,バナジウム,モリブデンは妨害するのであらかじめ分離しなければならない.抽出溶媒としてトルエンの使用はカドミウムの妨害をうけない利点を有するが,EDTA溶液による鉛の逆抽出には不適当である.亜鉛をチオシアン酸錯体としてメチルインプチルケトン(MIBK)で抽出除去することにより,本法を亜鉛地金標準試料中の鉛の定量に適用し,良好な結果を得た.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1976-04-10
著者
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