溶媒抽出-〓紙上濃縮法による微量金属のレーザー発光分光分析
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概要
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レーザー光を用いた発光分光法によって,〓紙上に濃縮されたマイクログラム以下の微量金属を定性.定量分析する方法を検討した.金属のジエチルジチオカルバミン酸(DDTC)錯体を,錯体の着色を目的として添加したジチゾンを含むクロロホルムで抽出する.抽出相全量を〓紙上に滴下しながら乾燥した後,〓紙の周辺部からクロロホルムを浸透させることによって中央部に集中濃縮する.スパーク放電を二次励起として用いたレーザーマイクロプロ-ブ法によって,濃縮された直径(5〜6)mmのスポット内の中心に近い5箇所を,多重撮影する.コバルト(II),パラジウム(II),銀(I)は10ng,クロム(VI),ニッケル(II),鉛(II),ビスマス(III)は100ng,その他のマンガン(II),鉄(III),銅(II),亜鉛(II),カドミウム(II),インジウム(III),タリウム(III)でも1μg存在すれば,写真乾板より明白に検出できた.銀(I),パラジウム(II)に関して,クロロホルム相へのジチゾンの添加量,並びに最適スパーク放電条件を求め,定量法を検討した.溶液として調製した量にして,銀(I)は(3〜300)ng,パラジウム(II)は(1〜300)ngの領域で,検量線が得られた.30ngの試料に関する再現性は,変動係数にしてそれぞれ24.0%,19.3%であった.内部標準法と,共存元素の影響を検討した.
- 1976-11-10
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