クロム(II)還元気化/原子蛍光検出を用いた高速液体クロマトグラフィーによる有機水銀の形態分析
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概要
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有機水銀(メチル水銀, エチル水銀及びフェニル水銀)を逆相HPLCにより分離した後, クロム(II)イオンを用いて還元分解し, 生じた水銀蒸気を原子蛍光法により測定するフロー分析システムを開発した.分離(C_<18>カラム使用)及び還元分解の諸条件について検討し最適化を行った.HPLCの移動相としては2-メルカプトエタノールを0.02%(v/v)含むメタノール-酢酸緩衝液|40 : 60(v : v);pH5.0|が最適であり, 15分以内で良好なピークの分離が達成できた.いずれの有機水銀についても実験範囲内(Hgとして0〜100ng)で相関係数0.999以上の直線の検量線が得られ, ngレベルの有機水銀が検出できた.本法は試験したいずれの物質の共存下でも全く干渉が見られず, 河川水, 海水, 排水及びヒト尿を用いた添加回収実験では100%前後の良好な回収率が得られた.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1995-09-05
著者
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