油/水マイクロエマルションを泳動液とするキャピラリー電気泳動法による殺虫剤の分離機構(「特集」キャピラリー電気泳動法の新展開)
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概要
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熱力学的に安定で, 光学的に透明な液滴分散状態であるo/wマイクロエマルションを, その構成成分である界面活性剤, 有機成分等を変え, 更にこれらの組成比を変えることにより調製し, 使用した.マイクロエマルションを泳動液とするキャピラリー電気泳動法(μE-CE)において, マイクロエマルション溶液中における分析化学種の溶存状態と分離・泳動機構に関する知見を得るために, 四種類の殺虫剤{MEP, IBP(以上有機リン系), PCNB(有機塩素系), MCP(フェノキシ系)}を用いて検討し, 更にそれらの分離・定量を行った.MCPについては, ほかの3種類とは異なるマイクロエマルション液滴との疎水的相互作用がみられ, 界面活性剤の種類によって泳動時間が大きく変化した.2種類の有機リン系殺虫剤の^<31>P-NMR測定による溶存状態の研究より, これらの分離・泳動がマイクロエマルション液滴との異なった相互作用に基づいて起こっていることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1997-06-05
著者
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