プラズマイオン源質量分析法によるヒト試料の微量元素分析
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概要
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プラズマイオン源質量分析法によるヒト試料の微量元素分析について概説した.ヒト試料は一般的に微量元素の濃度レベルが低く, それに対してマトリックスのレベルが大きいために, マトリックス効果及び分子イオンによる干渉を避けながら高感度かつ正確な分析を行うことが難しい場合が多い.特に分子イオンによる干渉が多い低質量領域の元素の分析が困難である.四重極誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)を用いた場合, 分子イオンによる干渉が少ない高質量領域の元素の分析が比較的容易であり, 血清・尿中Iの分析や, フローインジェクションや同位体希釈といった手法を用いた頭髪中Hg, T1の分析例を紹介した.血清中のサブppbレベルの微量元素の分析には高分解能ICP-MSが, これまでのICP-MSでは分析の難しかったSeの分析には窒素マイクロ波誘導プラズマ(MIP)-MSが, それぞれ有効な方法であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1995-11-05
著者
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