ヨウ化水素酸蒸留 : 還元気化誘導結合プラズマ発光分析法によるカルシウム中の極微量セレンの定量
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概要
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強リン酸中でセレンをハロゲン化物として蒸留する分離捕集法を適用し, 還元気化/ICP-AESでカルシウム中の微量セレンの定量を試みた.ハロゲン化物によるセレンの蒸留は, リン酸(15w/v%)-ヨウ化水素酸(2.0w/v%)-亜鉛(0.2w/v%)の溶液系に, 所定量の試料(0.5mol dm^<-3>塩酸溶液)を加えて行い, 留出液を過塩素酸系の溶液に吸収捕集した, 更に吸収液中のセレン(VI)を(IV)に予備還元し, ICP-AESで測定した.本法によるセレンの回収率は, セレン0.005μg cm^<-3>のとき99.0%であり, RSDは2.05%(n=8)であった.又, 本法を炭酸カルシウム中(Ca : 5000μgcm^<-3>)の極微量セレンの定量に応用したところ, 共存イオンの影響が小さく, 高精度(2.00±0.05ng g^<-1>)で定量(検出限界 : 0.5ng g^<-1>)できることが明らかとなった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1994-07-05