臭素滴定及びヨウ素滴定に基づくイソニアジド及びアスコルビン酸などの医薬品のフローインジェクション分析法の開発
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本薬局方における医薬品の臭素滴定及びヨウ素滴定を迅速化することを目的として電気化学検出FIA法の開発を行った.臭素滴定に基づく場合には, 臭素酸カリウムと臭化カリウムからなる臭素酸塩試液と酸試液を合流させ, 反応管中で臭素を発生させる.次に, 試料の流れと臭素の流れを合流させ, 反応管中で試料の酸化反応を起こさせる.その流れは塩基性のヘキサシアノ鉄(II)酸塩試液と合流され, 反応管中で未反応の臭素は還元され, ヘキサシアノ鉄(III)酸イオンを生成する.このヘキサシアノ鉄(III)酸イオンに基づく還元電流を測定することによって試料濃度を測定する.ヨウ素滴定に基づく場合には, 臭素酸塩試液をヨウ素酸塩試液と交換して臭素滴定の場合と同様な操作を行った, イソニアジド錠, チオ硫酸ナトリウム注射液及びアスコルビン酸注射液についてそれらの成分含量を本法と日本薬局方の手分析によって求めた結果, 両者の分析値はよく一致した.本法では1時間に30試料の分析が可能であることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1994-07-05
著者
関連論文
- 臭素滴定及びヨウ素滴定に基づくイソニアジド及びアスコルビン酸などの医薬品のフローインジェクション分析法の開発
- アセトアルデヒドを由来とするDNA損傷の分析法に関する研究
- ミクロ連続フロー分析法と排水の連続モニタリング
- 電気化学検出 : フローインジェクション分析によるアセチルコリンエステラーゼ活性測定法の開発