海水中の溶存クロロフルオロカーボン類測定のための無汚染採水器の開発
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概要
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海水中の極低濃度のクロロフルオロカーボン類(CFC類)測定用の無汚染採水器を開発した.この採水器は, プラスチック製シリンジと押しばねからなる試料吸引部と, 得られた試料がたまる試料保存部からできている.採水は, ロゼットマルチサンプラーに装着したニスキン採水器に固定して行う.採水後, 海水試料が入る試料保存部は, 直接, 脱気・濃縮ラインに取り付け, 脱気・濃縮を行う.その後, ECD付きのガスクロマトグラフを用いてCFC類を検出する.この採水器を用いて, 北太平洋水のトリクロロフルオロカーボン(CFC-11)及びジクロロフルオロカーボン(CFC-12)を測定したところ, 1.71ニスキン採水器で得た値に比べて明らかに低い値が得られた.そして, 水深1500mで検出限界)CFC-11で0.04pmol/l, CFC-12で0pmol/l)以下になった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1994-11-05
著者
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