キャピラリー電気泳動用ポリエチレングリコールコーテッドキャピラリーの分離性能
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概要
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キャピラリー電気泳動にてタンパク質を分析する場合, 分離管に用いるキャピラリーの内壁にタンパク質が吸着し, 分離能, 測定の再現性が悪くなるという問題がある.本報では, 内壁に固定相としてポリエチレングリコールをコーティングしたキャピラリーのタンパク質分析への適用の可能性について調べた.泳動用緩衝液のpH, 濃度などの測定条件と理論段数, 泳動時間, 電気浸透移動度, 電気泳動移動度などの分離性能との関係について調べ, 最適条件を求めた.ポリエチレングリコールをコーティングしたキャピラリーでは, タンパク質の吸着の原因となる電気浸透流を未処理のキャピラリーのl/10以下に抑えることができた.又, 検討した範囲では, 泳動用バッファとして50mMリン酸塩緩衝液(pH3.8)を用いたときに最も分離効率が良く, そのときのチトクロームcでの理論段数Nは, 7×10^5/mであった(未処理のキャピラリーの約2.8倍), しかし, pH6以上ではタンパク質の吸着が見られ, Nの増大が得られなかった.
- 1993-01-05
著者
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