蛍光検出高速液体クロマトグラフィーによる血清中N-ソラネシル-N, N'-ビス(3,4-ジメトキシベンジル)エタンジアミンの定量
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概要
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種々の抗がん剤に対する抗がん作用増強剤として新規に開発されたN-ソラネシル-N, N'-ビス(3,4-ジメトキシベンジル)エタンジアミン(SDB)の血清中定量法を確立した.ヒト血清を中性条件下エタノールで除タンパクした後, SDBをジエチルエーテルで抽出・濃縮し, プレカラム蛍光誘導体化試薬サクシニミド-2-フルオレニルカルバメートのアセトニトリル溶液を加えて室温下5分間反応させた.反応液の一部を直接蛍光検出逆相HPLCで分析したところ, SDBの定量を妨害するピークは認められず, ヒト血清を用いた低濃度領域(1〜40ng/ml)での直線性もほぼ原点を通る良好な結果が得られた.本法の定量限界は1ng/ml(0.5mlの血清を使用)であり, SDBを40及び500ng/ml含むヒト血清を分析して得られた回収率と同時再現性(n=5)はそれぞれ102.0%, RSD(%)=1.4及び100.9%, RSD(%)=1.8であった.本法の応用例として, イヌに0.5mg/kgのSDBを単回静脈内投与した際の血清中SDB濃度を測定したところ, 血清からの消失相半減期は約7.3時間であった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1991-05-05
著者
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