二酸化マンガン共沈分離/メタル炉原子吸光法による鉄, 銅及びニッケル中のヒ素の定量
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概要
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鉄, 銅及びニッケル中に含まれる微量のAsを二酸化マンガンを用いて共沈分離し, 沈殿を溶解してメタル炉AASで定量する方法について検討した.銅やニッケルの試料では共沈分離時のpHが1以下になるとAsの回収率は低下したが, 鉄試料では硝酸溶液中からAsをほぼ100%回収できた.銅やニッケルの試料中にSnが50μg以上含まれる場合は, pH1〜2ではSn(IV)の水酸化物が生成して沈殿の溶解を妨害したので, 鉄を0.2g添加し, 硝酸溶液中で共沈操作を行った.測定試料溶液中には, Mnのほかに共沈に付随して少量のFe, Cu又はNiが含まれ, Asの吸光度はマトリックスによって影響を受けたが, Caを100μg/ml添加し, 灰化温度を1500℃とすることでその影響を除くことができた.本法をNISTやBASなどの標準試料に適用し, 良好な結果を得た.
- 1991-01-05
著者
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