誘導結合プラズマ発光分析法によるファインセラミック焼結体中不純物の定量
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概要
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テフロン容器中での加圧酸分解/ICP-AESによるファインセラミック焼結体中不純物の定量法について, アルミナ, ジルコニア, 並びにアルミナ/ジルコニア複合材料を中心に検討した. 試料を粉砕すると多量の粉砕容器成分が混入し, 徴量不純物の正確な定量を行うことはできなかった. アルミナ, ジルコニア焼結体はどちらも約0.3gの塊状試料が, 硫酸(1+2)により230℃, 16〜60時間の加熱で完全に分解できた. しかし両者を複合させた材料の焼結体では必ずしも硫酸(1+2)のみでは分解できず, 0.3mlフッ化水素酸+9.7ml硫酸(1+2)を用いることにより, 約0.3gの試料塊が230℃, 24時間の加熱で分解できた. ICP-AES測定に際しては, 測定試料溶液と酸, アルミニウム, ジルコニウム各濃度を一致させた検量線作成用標準溶液を用いる必要があった. 試料中不純物の検出限界はほとんどの元素でμg/gのレベルであり, 徴量不純物が精度良く定量できた. その他, 炭化ケイ素, 窒化ケイ素, 窒化アルミニウム, 窒化ホウ素, 酸化亜鉛, チタン酸バリウム, PZT, サイアロン各焼結体の酸分解法についても紹介した.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1998-11-05
著者
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