二標識法を用いる不足当量分析の提案と高温酸化物超伝導体及び炭酸ルビジウム中のイットリウム定量への応用
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概要
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放射性同位体で元素を標識する方法として, 原子炉中性子照射及び無担体の放射性同位体をスパイクする二通りがある. 前者では, 同時に照射した複数の試料で比放射能が等しくなる. 一方後者では, 比放射能が元素の含量に反比例する. これら標識法の特徴を生かし, 二種の放射性同位体で標識する不足当量分析(不足当量化学分離分析)を提案した. 不足当量分析は確度の高い分析法であるが, 新たな方法によると, 含量は比較標準及び分析試料の比放射能を比較して定量され, 比放射能は不足当量化学分離された二つの放射性同位体の放射能の比に置き換え, 扱うことができる. その結果, 化学分離に伴う不確実さを考慮する必要がない, 一層正確さ及び精度の高い定量が可能になる. 更に不足当量化学分離添加法を高温酸化物超伝導体のイットリウムの定量に, 又不足当量化学分離中性子放射化法を炭酸ルビジウム中のこん跡量のイットリウムの定量に適用し, 従来法に比べ正確なことを確認した.
- 1998-01-05
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