セチルトリメチルアンモニウムイオン被覆カーボンカラムを用いる食酢中の有機酸のイオンクロマトグラフィー
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概要
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優れた耐久性をもつカーボン充填カラムに着目し,これを有機酸のイオンクロマトグラフィー(IC)に適用した.セチルトリメチルアンモニウムイオンをカーボンカラムにパーマネントコーティングし,カラム自身にイオン交換能を持たせた上でサリチル酸系移動相を用い,電気伝導度検出器を組み合わせたICにより,数種の有機酸(酢酸,乳酸,コハク酸,リンゴ酸,酒石酸,クエン酸)及び無機陰イオン(塩化物,亜硝酸,硝酸イオン)の溶離挙動を調べた.9成分のうち塩化物,亜硝酸イオン及びリンゴ酸についてはピークが重なり,定量できなかったが,他の成分に関しては15分以内に分離することができた.各イオンの検量線は相関係数0.999以上であり,繰り返し測定による相対標準偏差は0.53〜1.03%(n=6)と,良好な再現性を示した.この方法を食用酢類試料中の有機酸の定量に適用した結果,逆相高速液体クロマトグラフィーとの許容誤差は1.0%以内と良好な値を得ることができた.
- 2004-08-05
著者
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