クロム(III)を含む汚でい中クロム(VI)の原子吸光定量法 : EDTAによる溶解とジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムとの錯体形成を用いた直接溶媒抽出法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
汚でい中の6価クロム{クロム(VI)}は,鉱酸などを用いることなくEDTAを用いてクロム酸塩を溶出し,直ちにジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム(DDTC)と錯体を形成させメチルイソブチルケトン(MIBK)に抽出することができる.汚でい中に含まれる難溶性クロム酸塩をアンモニアアルカリ性溶液中においてEDTAで溶解し,結合金属イオンを錯化溶出してクロム(VI)を水溶化する.これをpH5付近でDDTCなどの還元剤で発生機状態のクロム(III)にした後,過剰のDDTCと錯体を形成させ,これをMIBKに抽出する.MIBK相を揮散させた後硝酸で分解して原子吸光分析(少燃料フレーム)することにより,共存物の影響をほとんど受けずに定量を可能にした.なお,本法は(10〜5)%の変動係数で汚でい中のクロム(VI)を迅速かつ簡便に定量できる.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1977-08-05
著者
関連論文
- クロム(III)を含む汚でい中クロム(VI)の原子吸光定量法 : EDTAによる溶解とジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムとの錯体形成を用いた直接溶媒抽出法
- EDTAによる溶解とDDTCとの錯体形成により汚でい中のクロム(VI)を直接溶媒に抽出し定量する方法