階層型ユーザに対応した部分暗号方式の検討
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概要
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オフィス内の情報の電子化が進む中、ネットワークを利用したコンピューティング環境が広がり、情報の処理形態に変化が起きてきている。従来、情報処理センタのような専門の部署が汎用計算機を使用してデータベース化していたものを、WSやPCを端末として検索・利用する形態へと変化してきている。これに伴い、ネットワーク上を流れる情報も、業務関連・社内文書・プログラムなど多様化しており、今後は、情報の保護や認証がなされることを前提に、秘密文書の流通も進むものと考えられる。オフィス内の情報は、従業員に関するもの、営業・開発などの部門に関するものや全社内に関するものなどであり、それぞれの情報を参照可能な人間が異なる場合が多い。例えば、各部に所属する従業員の情報は部長が参照でき、各課の従業員の情報は課長が参照できるといったように、社内の職制に対応した形で参照する側のユーザが階層化される場合が考えられる。また、それぞれの情報には一般に公開しても良い情報と、参照可能なユーザを制限しなければならない秘密情報が含まれることも多い。例えば、人事情報などでは、入社年度や所属部署などは公開しても構わないが、給与や病歴など、職場の上長人事課員だけが参照可能でなければならない情報も存在する。これらの情報を、ネットワークを利用して社員に公開する場合、秘密情報の保護が不可欠であり、そのために社内の職制などの階層に応じて、情報の一部分を暗号化して参照可能なユーザに制限を持たせる方式の検討を行なった。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-03-15
著者
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