ユーザインタフェースに数学の性質を導入する方法
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概要
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数学の問題をコンピュータを使って解こうとする場合、人間とコンピュータとが協調してその問題について考えるということが重要である。ところが、コンピュータの操作の体系が、人間が考えながら操作するという目的に適していないために、コンピュータを使うことによって人間の思考が阻害されているという問題点がある。この問題を解決するために、私たちは、数学の問題を記述することができるプログラミング言語と、人間が考えながら操作することができるユーザインタフェースとからなる証明支援システムを提案した。本稿では、証明支援システムのユーザインタフェースの部分について述べる。ユーザインタフェースの部分は、ある数学の理論に基づいたものである。ユーザインタフェースの基礎となる理論としては、集合の演算の性質、代数系の性質、位相空間の性質、自然数や実数などの性質などが考えられる。これらの理論の中の特定の性質に着目して、その性質を使った数式または数学的対象の変形を操作の基礎とするユーザインタフェースを考える。本稿では、ユーザインタフェースの部分を(1)ユザーインターフェースの操作体系と理論との関係(2)ユーザインターフェースの理論とプログラミング言語との関係という点から考察する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27