OOAモデルを対象とした仕様変更プロセスの定式化
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概要
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われわれはエージェント(協調計算モデルにおける計算主体)の協調、およびエージェントと人間の協調という考え方をソフトウェアの仕様化プロセスに適用する研究を行なっている。これまでに、Rumbaughらのオブジェクト指向開発方法論OMT[Rumbaugh91]の作業項目を定式化し、個々の作業項目を代行するタスク・エージェント(以下TA)を定義し、TAによる分析者の支援環境の構築を行なってきた。しかし、TAの持つ知識は教科書的なものにすぎず、実際問題においては方法論の教示といった以上の意味を持ち得ない。ここでの課題は、個別問題における仕様化プロセスで得られた実際的な分析知識をいかにして別個の問題に応用するかということである。このことは、TAへの分析ノウハウ(Practical Tips)の移転によって実現可能となる。本稿ではそのための一方策として、人間とエージェントの動作を、手戻りを含めて記録し、それを仕様変更プロセスに利用するための枠組を提示する。なお現在、本モデルのプロトタイプのCLos(Common Lisp Object system)上への実装を行なっているところである。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-09-27
著者
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本位田 真一
情報処理振興事業協会(ipa)新ソフトウェア構造化モデル研究本部 : (現)(株)東芝研究開発センターs&s研究所
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小高 信人
情報処理振興事業協会
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小高 信人
情報処理振興事業協会(ipa)
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