ゲートレベル論理回路の閉路の切断について

概要

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論理回路の種々の動作解析手法においては、回路中の閉路の扱いが問題となることが多い。これは、動作解析に閉路上の値が必要であると同時に、閉路上の値が解析により決定されることによる。この問題を解決するため、われわれは以前、論理回路の閉路の切断定理を示した。その定理の主な結果は、閉路を切断して入力として適当なものを与えたとき、閉路を切断した出力側の値と、入力として与えたものが等しければ、閉路を結合しても同じ動作をするということであった。なお、この定理は、論理回路の時間動作(入力および出力として時系列集合を考えたときの動作)に対して示されている。閉路上の値は、フリップ・フロップの動作記述など、仕様として与えられる場合も多いが、一般には、最初から推測することは困難である。そこでここでは、論理回路の閉路を切断したときの、閉路上の値の決定法について考察する。なお以下では、議論を簡単にするため、ゲートレベルの論理回路について考察を行う。論理素子(ゲート)の機能は、論理演算と遅延時間で与えられるとし、論理回路の入力や出力は、{0,1,X}上の時系列で表されるとする。以下、2章で1入力系列に対する閉路の値の決定について述べ、3章で入力系列集合に対する閉路の値の決定について述べる。4章はあとがきである。
一般社団法人情報処理学会の論文
1989-03-15

ゲートレベル論理回路の閉路の切断について

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