並列事象型シミュレーションにおけるより楽観的なBTB方式
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
シミュレーションは、システムを分析、検討する問題解決手法として有効である。近年、計算機技術の発展によりシミュレーションの対象とされる実世界のシステムは大規模、複雑化し,、それに対応できるより高速なシミュレーションが求められている。特に計算機のダウンサイジング化が唱えられると共に、従来単一のプロセッサで行っていたシミュレーションを、分割して複数のプロセッサに割り当てることにより高速化を図ろうという、離散事象並列シミュレーション (Parallel Discrete Event Simulation 以下 PDES) が注目されるようになった。しかし、並列シミュレーションは一般的に確率的不確定要素をふくむジョブであるために、事前に処理計画を立てることが困難で、そのためプロセッサの制御方法に十分な検討が必要である。同じ並列処理の分野でも配列データのベクトル化計算等、単一の処理を異なるデータを相手に行う制御とは明らかに対極をなす。本研究では、並列シミュレーションの処理能力向上を目的とし、プロセッサの制御方式として楽観的手法と保守的手法の中間に位置する Breathing Time Buckets 法 (BTB法) を採り入れた並列待ち行列網シミュレータを超並列計算機上に実装し、その処理能力に関して評価し、問題性を検討する。さらに、その問題点を改善する方法の一つとして、改良版 Breathing Time Bucketアルゴリズムを実装し, その評価を行う。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1997-03-12
著者
関連論文
- B-15-31 準天頂衛星と地上無線網を利用したPosition-based-ITS(B-15.モバイルマルチメディア通信)
- B-15-32 準天頂衛星を利用したPosition-based情報通信システム(B-15.モバイルマルチメディア通信)
- 次世代インターネットのプロトコル
- 分散制御型無線多重アクセス方式による車々間通信について
- 双方向ピギーバックを用いた動的負荷分散における負荷情報の更新手法
- ジョブ配送システムJAM/JCにおけるユーザエージェントのジョブ特性推測方法の検討
- 先行制御方式による並列事象型シミュレータについて
- B-15-18 Mobile Ethernet (7) : マルコフモデルを用いた性能解析の基礎検討(B-15.モバイルマルチメディア通信)
- TD-CDMAライフライン監視システムに及ぼす無線LANの干渉とその軽減対策
- ピギーバックを用いた負荷分散方式の近似解析
- 並列事象型シミュレーションにおけるより楽観的なBTB方式