中国語の言語特性を考慮した日本語数量表現の誤用分析
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概要
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「数詞+助数詞」の形を数量詞と呼び,数量詞を含む句を数量表現と呼ぶ。筆者は中国人留学生の日本語での名詞句修飾表現の誤用分析に関する研究を従来より行っている。この研究の一環として,数量表現の誤用を検討する。以下に数量詞をQ,Qと関係する名詞をNと記述する。日本語の数量表現で数量詞Qの後ろに名詞Nを続ける[QN]という語順がある。中国人留学生が日本文の中で数量表現語順[QN]を用いる時に,日本語として正しく使っている場合と誤って使っている場合がある。特に[を/が]格以外の格のNと関係するQに関して,誤って[QN]を使用する傾向がある。この点に着目して,中国人留学生がどのような場合に[QN]数量表現を使うかを調べ,日本語の[QN]数量表現と中国語の数量表現との対応の明確化を目指す。この検討結果により,中国語の"把"構文について今後検討する必要があることを明らかにした。
- 1992-09-28
著者
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