OLTP環境におけるディスクキャッシュ制御方法のモデル化と考察
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概要
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昨今の情報化の進展にともない、オンライン・トランザクション処理(OLTP)は、座席予約システムなどに幅広く利用されている。また今後、その用途、利用者はますます増加していくと予想され、これらのシステムの処理牲能の向上が強く望まれている。ここでは、OLTP性能の評価を目的とした、ディスクキャッシュ制御方法のモデル化について述べる。なお、ここで評価の対象としたシステムは、当社で開発したUNIX系のワークステーションである。評価対象システムのOLTP性能の向上を目的として、我々はまず、システムにおける処理性能のボトルネックの検出を行なった。一般に、OLTPシステムのように大量のデータに頻繁にアクセスするシステムではく入出力処理がシステム性能のボトルネックになりがちであるが、我々が評価対象としたシステムについてもベンチマークの実行時に収集したデータの解析から、その事実を確認した。そこで、入出力処理性能の向上を目的とし、その評価手段を提供するために入出力処理性能を左右する要因の一つであるディスクキャッシュの制御方法のモデル化を行なった。OLTP環境における入出力処理をシミュレートするためのモデルへの入力データは、評価対象システム上でベンチマークを実行し、その間に発生する入出力要求を検出して作成した。このモデル、および入力データの正当性は、評価対象システム上でTP1ベンチマークを実行し、収集したデータと、モデルに入力データを与えて得た結果とを比較することにより検証した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24