構造化文書体系(ODA)の処理 : 文書プログラミングのための文書構造変換の形式的記述
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概要
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オフィスにおいて、形式の決まった文書から形式の決まった文書を作成することは多い。文書プログラミングは、そのような文書処理の自動化のために提案された。本稿では、構造化文書、特にODA文書におけるそのような文書処理の自動化を扱い、入力の文書から出力の文書への論理構造の変換に形式的記述を与えることを試みる。以下、単に文書の構造というときは論理構造をさすものとする。構造化文書間の構造の変換を形式化した例としては、NST(Nested Sequence of Tuples)上の代数に基づいたものがある。ここでは、入力文書(とみなせるもの)にはスキーマがあり、そのスキーマに各種の演算を施すことによって、目的の出力文書を得るようになっている。本稿では、構造の組み換えでできるような文書処理を対象として、CFG(Context-free Grammar)に基づいた文字列間の変換であるSDT(Syntax-Directed Translation)に基づいた、文書構造間の変換の宣言的な形式的記述が提案される。この記述では、入出力文書のジェネリック構造がそれぞれ明示的に表現されるため、入出力文書の形式が決まっている場合の処理をうまく記述できる。また、ODAにおいては、その出力文書のジェネリック構造に基づいたジェネリック割付け構造によって、出力文書の割付けが行える。その他に、入出力のジェネリック構造の記述は対等であり、逆向きにも実行可能な変換が記述できるという特徴がある。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24
著者
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京嶋 仁樹
富士ゼロックス(株)システム・コミュニケーション研究所
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千葉 和也
富士ゼロックス(株)システム・コミュニケーション研究所
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千葉 和也
富士ゼロックス(株)中央研究所
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京嶋 仁樹
富士ゼロックス(株)システム技術研究所
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