増進的グラフ複製による型付き素性構造汎化手法
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概要
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単一化に基づく言語理論においては,言語的対象の記述に素性構造,あるいは,その一般化された概念である型付き素性構造が使用される.このような枠組で最も重要な演算は単一化であり,これを効率的に行なうために種々の手法が提案されている.その中には連言を表現する素性構造の単一化を効率的に行なうためのグラフ単一化と呼ばれる手法がある.選言を含む素性記述の単一化は,選言標準形の形式に展開してから計算すると,選言の数の指数で計算量が増加するために,これを回避する手法が提案されている.例えばKasperの手法やEisele-Dorreの手法がある.このような手法を効率良く適用するためには,言語情報記述の際に選言要素が共通に持つ記述を括り出す処理-素性構造の汎化が必要がある.この処理は,複雑な素性構造の場合,人間にとって非常に困難である.これを効率的に行なうアルゴリズムが望まれる.また,このような汎化を用いることにより,素性構造を用いた言語情報の階層化を行なうことができる.本報告では,与えられた2つの型付き素性構造から共通部分を括り出す演算-素性構造の汎化手法を提案する.この手法は,グラフ単一化と同様の技法を用いて,入力された型付き素性構造を表すデータ構造を破壊することなしに効率的にこの演算を行なう.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24
著者
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