4元数の3次元空間フラクタルを用いた樹状パターンの生成
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概要
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自然物体の一つである樹木のコンピュータグラフィクス表現において、植物のモデリングの方法の研究が盛んになっている。一方、コンピュータグラフィクスの分野でフラクタルを利用するという考えは自然界のモデルを手軽にかつリアルに表現できるため、最近世界的に注目されてきている。フラクタルによる生成法はシンプルなアルゴリズムによって形状モデルが生成できる反面、同じ樹種に対して微妙に形状の異なる多くのモデルを得ることが因難である。また、一般に複素力学系においては2次元空間上で取り扱われるためにモデルの生成に要する自己相似縮小写像関数は2次元空間上に限られていた。一方、最近コンピュータビジョンやロボティクスの分野において空間の位置や運動を表現するための数学的な手法の一つとして、4元数が注目されてきている。一つの実部と三つの虚部により構成される4元数は、3次元空間において図形の回転、投影、アフィン変換の表現をするのに便利であり、生成される図形をイメージするにの直観的にわかりやすい利点がある。そこで、4元数により表される3次元空間上の自己相似縮小写像関数を用いて3次元空間内に生成される樹木モデルを提案する。このモデルはフラクタルの単純性を有し、かつパラメータによる形状の変化が可能である。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-02-24
著者
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